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オハラの低膨張ガラス「E6」が 『ナショナル ジオグラフィック』で特集されました

2024.03.29

 

『ナショナル ジオグラフィック』誌20242月号の「A glass revolution is underway. Spoiler alert: it bends and bounces(日本版:ガラス新時代)」で、オハラのE6ガラスが取り上げられました。
※ナショナル ジオグラフィックより許可をいただき、本誌の内容が一部掲載されております。

ナショナル ジオグラフィックの20242月号「A glass revolution is underway. Spoiler alert: it bends and bounces(日本版:ガラス新時代)」にてオハラの低膨張ガラス「E6」が紹介されましたこの記事では、E6の熔解・加工工程に加え、世界最大級の望遠鏡に搭載されたスピンキャストミラーにおいて、同製品が重要な役割を果たしていると紹介されています。「E6は、技術・産業の進歩に貢献してきたガラスの一例である」とナショナル・ジオグラフッィク誌は力説しています。オハラは、アリゾナ大学への数十年にわたるサプライヤーとして、数多くの望遠鏡プロジェクト(MMT、マゼラン望遠鏡、大型双眼望遠鏡、巨大マゼラン望遠鏡など)に20万キログラム以上のE6を提供してきました。

19トンのE6ガラスがアリゾナ大学のスピンキャスティング炉に手積みされる。リチャード・F・カリスミラーラボ
Credit: Christopher Payne/National Geographic.

 

アリゾナ州のグラハム山にある大型双眼望遠鏡に搭載されている直径8.4メートルのE6のミラー
Credit: Christopher Payne/National Geographic.

 

グラハム山の頂上にある大型双眼望遠鏡。
Credit: Christopher Payne/National Geographic.

 

ナショナル ジオグラフィック2024年2月号より「A glass revolution is underway. Spoiler alert: it bends and bounces(日本版:ガラス新時代)」

1965年、日本のガラス素材メーカーである株式会社オハラは、独自の原料組成と製法により、低膨張ガラス「E6」を開発した。

容量約800リットルのるつぼでガラスを製造するために、およそ4カ月かかる。手作業で粘土製のるつぼを製作することから始まり、シリカ、酸化ホウ素、酸化アルミニウムなどを混ぜた原料をるつぼに投入、1,500℃で熔解する。熔けたガラスは2日以上かけてかき混ぜられ、温度管理された炉で2週間かけて冷却される。

るつぼを壊すと、ガラスの最外層が取り除かれる。残った高純度の物質を再溶解し、高温・低温下でも形状変化が極めて少ない低膨張ガラスが完成。この性能が、大型望遠鏡用のガラスミラーには欠かせない。

天文学者が宇宙の遥か彼方を探査するような、高価な観測装置の市場は限られており、過去42年間に生産されたE6は、すべて一人の買い手に引き渡された。その量は134トンにも達し、宇宙に対する見方を変えることになるプロジェクトのために使われる。

E6は、新領域を開拓するために発明されてきたガラスの一例にすぎない。実際、ガラスは過去半世紀の間に、それまでの千年を上回る技術的・産業的発展を遂げている。2022年、国連は「持続可能な開発目標」を達成するにあたり、最も役立つ100%リサイクル可能な建築資材としてガラスを認定した。

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